ポケットの中庭

ゆっくり ゆっくりと 綴っています

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

七十二候 麋角解 冬至次候

麋角解 さわしかつのおつる 春の芽吹き 夏へと成長を続け 秋にはおとろえ 冬には・・・・・・ そういう一生を送るのは 何も私達だけではないようで ほら ここに 落ちるのは ある動物の頭上を飾っていた ものだという 静寂をやぶり 眠る私達の上に落ちてきた …

七十二候 乃東生 冬至初候

乃東生 なつかれくさしょうず 大方 周りは眠っているそりゃそうさ 休息の季節だ 眠るのにぴったりな静寂の中目を覚ますなんて 珍しい 季節を先取りかい寒くはないのかい まぁわるくはない ちょうど相方がほしかったんだ一人ではどうにも持て余してしまう一緒…

七十二候 鱖魚群 大雪末候

鱖魚群 さけのうおむらがる なぜ上るのだろうせっかく下ったというのに 上るのなら 下らなければいい下るのなら 上らなければいい それだけのことなのだ 無駄なことじゃないか分かってはいるんだ どうしてだろう 無性にいきたいんだこの水が懐かしいんだ上ら…

七十二候 熊蟄穴 大雪次候

熊蟄穴 くまあなにこもる ほら 見てごらん山があんなに白い もう すっかり冬だね あそこは ここよりももっと寒かろうね きっと 寒くて寒くてこごえてしまうだろうね 山の生き物たちはどうしているだろう 寒さにふるえていないかな 大丈夫だよ おやすみのあい…

七十二候 閉塞成冬 大雪初候

閉塞成冬 そらさむくふゆとなる 空は雲に覆われて塞がれて 大地は雪に覆われて閉ざされて 交わされる言葉は今はなく お互い命栄える季節の夢を見る 湧き上がる命の鼓動を勢い溢れる命の跳躍を満ち満ちる命の歓喜を にぎわっていたあの頃はすっかり重たい沈黙…

七十二候 橘始黄 小雪末候

橘始黄 たちばなはじめてきばむ するすると降りてきてお日様は明かりをおとしてゆく それを補うためにまるい実は明るさをましてゆく 光り輝く色に染めなおして かわりなく 世界をきらびやかに 照らすために この色は弱まりゆく陽射しをたすける一翼を担う →…