ポケットの中庭

ゆっくり ゆっくりと 綴っています

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

七十二候 魚上氷 立春末候

魚上氷 うおこおりをいずる 堅く閉ざされていた天井は 少しずつほどかれてゆく差し伸べられる明かりから ほのかな温もりが届くいつの間にかながれの中の においがかわっている 春なのだ 勢いよく あふれだすよろこびをいっきに はじけさせて 魚は開いた 氷を…

七十二候 黄鶯睍睆 立春次候

黄鶯睍睆 うぐいすなく 夜明け前から目は覚めていたのです 大丈夫大丈夫と言い聞かせて この日のためにしっかり支度は積んできたのです それでも失敗してしまうのではないかと緊張してしまいますが そんなことをおそれてはいられません届けなければならない…

季語 初春 冴返る

冴返る さえかえる ほっ と一息ついてぽかぽか ぬくぬく春が来たと気を抜いていたら はっ と驚かされるコチコチ カチカチまだまだいるよ気を抜くなよ ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

季語 初春 薄氷

薄氷 うすらい うすらひ ピリピリ音を立てながら薄く張った氷を細い脚で 渡っていくそっとそっと だいぶ衰えたもうこんなしか できないなんて淋しくなる パリンとわれてあっ という間に水といっしょに 見えなくなる 岸に座ってまた明日氷の張ることを 願う …

季語 初春 余寒

余寒 おまけなんかじゃないよあまりなんかじゃないよそんなんじゃないよ 順番なんだまだなんだ・・・・・・ だけれどもう少しあともう少しだけ だからいさせておくれ 湧きあがりつつある暖かさに戸惑いながらも寒さは 居座りつづけている ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー