ポケットの中庭

ゆっくり ゆっくりと 綴っています

初夏

七十二候 麦秋至 小満末候

麦秋至 むぎのときいたる 満ち足りたよき笑顔が溢れてゆく 黄金色を波打たせ 風に乗り歓喜が 煌めきながら伝播してゆく さわさわと称賛の声を受けながら ひとつ麦の幕が下りる時をここに迎える →蟷螂生25 pippinouta.hatenablog.com ←紅花栄23 pippinout…

七十二候 紅花栄 小満次候

紅花栄 べにばなさかう 近づかないでください あなたを傷つけようというのではないのです 誰かの手をあかく染めるなんてしたくはないのです ただ子孫を守りたいそれだけなのです 分かっていただけたらとおもいます 今はまだ あの空へぐんぐん 精一杯に伸び上…

七十二候 蚕起食桑 小満初候

蚕起食桑 かいこおきてくわをはむ 殻を破り 与えられた食事を朝昼夕夜を問わずただ ひたすらに休みなく 食べ食べ食べ食べ食べ食べ続け お腹いっぱいになったらしばし休憩目覚めれば1段 成長を果たせる そして また 与えられた食事をひたすらに食べ食べ食べ…

七十二候 竹笋生 立夏末候

竹笋生 たけのこしょうず むぐむぐむぐ ぐぐっぐぐぐぐぐっ そりゃいけやれいけもっといけ 高い高いあの空目指して どんどん行くぞまっすぐ行くぞ負けないぞ 誰よりも早く誰よりも高く →蚕起食桑22 pippinouta.hatenablog.com ←蚯蚓出20 pippinouta.hate…

七十二候 蚯蚓出 立夏次候

蚯蚓出 みみずいづる ただ ひたむきに 来る日も 来る日も 真面目に一心に 誰に知られることもなく誰に顧みられることもなく 太古より鍬をふるいただただ一生懸命に 生きる そのことがたくさんの命を下支えしているのだという これから この足元で →竹笋生2…

七十二候 蛙始鳴 立夏初候

蛙始鳴 かわずはじめてなく さぁ舞台は整った 長かったこれまでの道のり 卵から孵り 先祖返りかという姿で幼少時代を過ごし 足が生え 手が生え姿を変え 色まで変え 寒さをやり過ごすために一時的に暮らす場所を替えぐっすり眠り 暦に叩き起こされ地上に帰り …

季語 初夏 筍流し

筍流し 茶色の衣にくるまれて幼い竹の子は土の上に 腰をおろしただただ おとなしく聞いている いいですか この時期の このような風は 大体 雨を連れてきます 気をつけましょうね よく覚えておくように と 青々とした背の高い大人の竹はさわさわ 葉をふれ合わ…

季語 初夏 薄暑

薄暑 確実に 夏へと一歩踏み出して今暖かさは 着実に 暑さへと姿をかえつつあるのだなぁ と 袖をまくる

季語 初夏 余花

余花 寝坊した遅刻した出遅れた 舞台に上がれば場面はもうすっかり移り変わり 真っ白に降り注ぐ陽光に若葉がキラキラ輝く季節 場違いもいいところだ居心地のわるさを感じつつ 葉陰にちらちら控えめに花はそれでも立派に咲いている

小満 5月20日頃のこと

小満 競い合い 励まし合い 支え合い どんな日和にもめげずに 諦めずに くじけずに 日一日と 地道に 歩み続けて 今 ようやく ここに 生命は あと一歩 満開の時を 迎えようとしている →芒種 pippinouta.hatenablog.com 立夏← pippinouta.hatenablog.com

立夏 5月5日頃のこと

立夏 パッアンと いせいよくはじけとんで降り注ぐのは 真っ白に輝く夏の子ども まだ春でしょうという周りの疑問なんてお構いなしに それはもう元気に駆け回っている →小満 pippinouta.hatenablog.com 穀雨← pippinouta.hatenablog.com