ポケットの中庭

ゆっくり ゆっくりと 綴っています

季語 三夏 青嵐

青嵐

 

たとえばね

 

晴れた日に

あおい野原をかけまわったら

気持ちが いいのじゃないかな

 

想像してみて

 

魚になって 南の海の

きらきら 陽光 ゆらめく

珊瑚の森を 泳ぎまわったら

楽しいのじゃないかな

 

鳥になって 光満ちる青い空を

歌を口ずさみながら

どこまでも飛んでゆけたら

面白いのじゃないかな

 

そうなんだ 僕も

 

こんなにきれいな

つややかな青葉 あふれる うえを

おもいっきり かけぬけるのが

 

気持ちよくって 

楽しくって

面白くって

 

きらきら 木漏れ日

面白そうに ゆらめかせ

 

ざわざわ 木の葉を

楽しそうに おどらせて

 

気持ちの良い風が

勢い良く 吹き抜けていく

 

 

 

 

 

 

青嵐(あおあらし、あをあらし)三夏

 

【解説】

青葉の茂るころに吹きわたるやや強い風。若々しく力強い感じがする季語である。

 

 

きごさい歳時記より

 

kigosai.sub.jp

 

 

 

 

 

 

季語 三春 風光る

風光る

 

 

僕が光るわけではないよ と

風は言った

 

 身を翻して水面を

 きらきら光らせて

 

光るのは僕ではないんだ と

風は笑った

 

 やわらかな枝先に

 光を踊らせて

 

光っているのはね と

 

 さえずる小鳥をそっと手に乗せて

 はらり舞い降りる花片をやさしくすくい上げて

 クシュンと鼻をくすぐっていって

 

それは皆に届けられた 春 なんだ と

風はささやいた

 

(僕がうけとった春ってどんなものだろう?)

 

風は花の香をのこして

飛んでいったよ

 

その姿は

光って見えたけどな

 

 

 

 

 

 

風光る(かぜひかる)三春

【解説】

春風がきらきらと光り輝くように感じられることをいう。陽光の踊るような明るさに、風にゆらぐ景色もまばゆい。春の到来のよろこびや希望を、吹く風に託した言葉。

 

きごさい歳時記より

季語と歳時記 – きごさい歳時記

 

 

 

 

 

 

 

 

 

季語 三春 木の芽時

木の芽時

 

さぁ みんな出ておいで

 

わけへだてなく

皆に贈られる導きに

 

ギュッと硬く閉じられた

結び目がほどかれてゆく

 

小さなあくびが

 

あちらにも

 

  こちらにも

 

ふわわとひらき

 

冬の 枯れ色が退き

一面に広がる 春の

 

幼い命の彩り 

光る頃となる

 

 

 

 

 

木の芽時(このめどき) 三春

【解説】

春になり、さまざまな木が芽吹く頃のこと。

 

きごさい歳時記より

https://kigosai.sub.jp/001/

 

 

 

 

 

 

 

季語 三春 霾(つちふる)

霾(つちふる)

 

 

さぁ行こう と

差し伸べられた手をとったんだ

 

全てはそこから始まった

 

まさか こんな遠くまで

 

山を越え

川を越え

街を越え

海すら越えて

 

こんな遠くに

たどり着くとは

おもいもしなかった

 

故郷はもう はるか遠く

親兄弟とは二度と

会うことはかなわないだろう

 

ここまで一緒だった友とも

途中ではぐれてしまった

 

それでも

これで良かった のだ と

 

おもう

 

そう言って

涙を拭く姿が忘れられない

 

長かった旅を終えた彼らの

ここが安住の地であることを

願わずにはいられない

 

風に舞い上げられた

はるか遠方の異国の砂は

空を淡く黄色に霞ませ

 

今 風と別れて

サラサラと舞い降りてくる

 

 

 

 

季語 霾(つちふる)とは

【解説】

春、空から砂塵が降ること。中国大陸の黄河流域の砂や土が春風に舞い上がり、海を越えて日本列島に降りしきる。多いときには遠くが黄色く霞んで見え、地上が黄色に染まることもある。

きごさい歳時記より

季語と歳時記 – きごさい歳時記

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

季語 三冬 しづり

しづり

 

 

そろり そろり

 

ぬきあし 

     さしあし 

          しのびあし

 

そっと そっと

 

だぁれにも

知られないよう

気づかれないよう

 

そっと そっと

 

上手 上手

上手い 上手い

その調子 その調子

 

ズサリ !! と 突然

静寂を破る  音

 

そっと 静かに

降り積もらせた雪 だったのに

 

おっこちちゃうとは・・・

 

あぁ

 

気づかれちゃった

目が合っちゃった

 

 

 

 

 

しづり 三冬 季語

【解説】

杉の木の枝などに積もった雪が、雪自体の重さで垂れ落ちること。雪が湿っていて重ければそのまま枝を折ってしまうこともある。

きごさい歳時記 より

季語と歳時記 – きごさい歳時記

 

ぱらぱらと
まいた豆は
春を迎える
仕度なのに

 

そんなことは
関係ないよと
朝にはハトの
朝食になるの

 

追われるとか言う
鬼のことも
迎え入れられるは
福のことも

 

人の勝手なことと
ついばんでいくよ

 

だって
美味しい
豆だもの

 

もう芽の出せない
豆のことを想って
美味しくいただくよ
春を迎える仕度にね

 

 

 

七十二候 雉始雊 小寒末候

雉始雊 きじはじめてなく

 

あぁ聞こえる
呼んでいる声

 

寒さをきりさき
静寂を破って 届く

 

  もう見え始めたんだ
  すぐそこまで来ている

 

  信じられないかもしれない
  けど ウソなんかじゃない

 

  始まりがすぐそこに
  分かるんだ
  もうすぐそこなんだ

 

まだ遠いけれど
聞こえてくる

 

近づいてくる

 

私は待っている
あなたの到来を

 

ここで待っている

 

 

 

 

→款冬華70

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