ポケットの中庭

ゆっくり ゆっくりと 綴っています

七十二候 蟄虫坏戸 秋分次候

蟄虫坏戸 むしかくれてとをふさぐ

 

寝ぼけ眼に
桃の笑顔が映った

 

嬉しそうに舞い上がる蝶に
心がふわり舞い上がった

 

雀の家の見学会に参加した
その作りに感嘆した

 

桜を見た
ふわぁっと風に乗って
旅立っていく後姿を

 

いいかげん しっかり目を覚ませ
雷様に怒鳴れた

 

様々な鳥のおもいが行き交う
旅路を見に行った帰り
雨上がりの空にかかる虹が見事だった

 

葦原の友達の家に遊びに行った
まだ建設中だった

 

別れを経験して成長する姿に感動した

 

崩れてしまった
大きな牡丹でドレスを作った

 

そのドレスを着て
カエルの舞台を観に行った

 

足元にうごめくものに驚いた

 

タケノコの成長っぷりには目を見張った

 

運命というものの恐ろしさを
教えてくれた生き物達に出会った
彼らには自由がない

 

摘まれてしまう悲しみに ささやかな抵抗
虚しさが伝わった

 

流れる金の波は美しかった

 

命の輝きを夜空に見た

 

母なる木にも涙
切ない

 

緑あふれる中に立ち尽くす
預言者のような姿には
寒さと不安を感じた

 

雨宿りのできる花を教えてもらった

 

ヘビが出たと騒ぐ声にビックリした
でもどこにもヘビの姿はなかった

 

風が暑さを押し上げていた
本格的な暑さの訪れに
なんだかワクワクした

 

蓮の花を見に行った
葉っぱの上にキラリ
宝石が転がっていて驚いた

 

鷹の子供の大きさにビックリした
本当にあの大きさで子供なの?

 

桐は蕾と実を隣に並べて結んでいた

 

蒸し暑さが溜まると
突然の大雨

暑さの中に織り込まれた涼しさ
ただでさえ 泣きたくなるのに
さらに さみしげな蝉の声
あぁ もう分かったから

 

モヤモヤ霧の中に隠れて
いろいろ考えた

 

フワフワの座布団に座って
さらに考えた

 

そうだよね
移ろって行くから
だからこそ
次が巡って来るんだよね

 

有り難いことだよ
感謝をしなくちゃ

 

キラリ光る露に
いろいろな想い出がうつっていた

 

セキレイが寄り添ってくれた

 

ツバメが手を振ってくれた

 

春に叱ってくれた雷様が優しく笑っていた

 

長くなったけれど
これが私の半年の日記
楽しかった時間が詰まっている

 

私はこれから ここで
春を待つんだ

 

楽しい想い出の夢を見ながら

 

それじゃ
おやすみ

 

・・・・・・

 

またね

 

パタリ 扉を閉じる

 

 

 

→水始涸48

pippinouta.hatenablog.com

 

←雷乃収声46

pippinouta.hatenablog.com